発明を生む魔法のふりかけ?!
- 2008/07/23(水) 23:17:58
これまでアイデアの種を見つける方法を、多くの発明事例をもとに探って来た。これからアイデアの種を生み出す魔法のふりかけを紹介したい。それは 「愛情」という人間の心の中から生まれるものだ。これは時として大きなヒット商品を生む力を持っている。
【ドクター中松氏の愛情発明】
代表発明は「醤油ちゅるちゅる」である。ドクター中松氏が発明したものであり、現在は灯油の移しかえポンプとして家庭で常備のものとなっている。空気の入っているジャバラ式ポンプ部を手で伸縮させて、灯油缶から石油ファンヒーターのタンクに灯油を移すものだ。
この発明のいきさつは愛情からきている。ドクター中松氏の説明によると、子供のころ母親が醤油を一升瓶から小瓶に移しかえるのを見て思いついたという。寒さで震える手でいつも苦労している姿に、もっと楽に移しかえられる方法はないかと、親孝行のつもりで考えた結果生まれたアイデアである。
このポンプは手動式のものが主流であり、家庭の常備品となっているが、最近では電池を動力源とした電動式のものも商品化されており、これからも息の長い商品となりそうである。
火事場の馬鹿力的な発想
- 2008/07/13(日) 23:46:34
「必要は発明の母」と言われるように、必要はアイデアを生む大きなきっかけになっている。不便・不満といったものもこの必要の中に入る。
今回は切羽詰った必要性(状況)から生まれた発明品の紹介したい。火事場の馬鹿力的にアイデアをひねり出した感じでもある。
【マジで軽いマジ軽ライト】
平均年齢が約65才の中小企業が、倒産への不安を振り切り起死回生をねらって新しい発明をした。商品名は”マジ軽ライト”。自転車の照明を点ける為の発電機であるが、ネーミングが示すように照明を点けても負荷がかからず、ペダルを踏んでもマジで軽いのだ。

マジ軽ライト
写真提供:小里機材株式会社
車輪のスポークに磁石を取り付けるところがミソである。ライト本体内のコイルが、車輪が回転したときの磁力の変化を受けて起電力を発生させる。非接触方式であるためペダルに負荷がかからず軽い。
【逆転の発想の妙味】
照明にはランプでなく発光ダイオードを使っているため、省エネにもなっている。発電機の負担をここでも軽くしている。発電はコイルと磁石であり、従来のものと同じ電磁誘導の法則を利用しながらも、負荷のかからない方法を考え出したことになる。まさにコロンブスの卵だ。
追いつめられて真剣に考えた結果であるが、押してもだめなら引いてみな的なアイデア発想のヒントがここにあった。会社の経営危機や個人の切迫した状態では、常識といった壁が取り払われる効果があり、逆転の発想といったアイデアが生まれやすいといえる。
【実用化には粘りが大切】
しかし、これらの発明品は商品化までに多くの試行錯誤や課題解決の検討をしている。そこには失敗の連続における執念の取り組みがあった。必要性から生まれたアイデアを形にするには、多くの努力が必要ということである。それを乗り越えるには開発者の強い意思と、出来るという信念が必要といえる。
調光ガラスからのアイデア発想
- 2008/07/02(水) 00:15:00
【調光ガラスでの経験】
以前、展示会で調光ガラスを見つけた。電圧のオン・オフによりガラスが透明になったり、白色になったり瞬時に出きるものである。オフィスの間仕切りに利用が考えられていた。
この材料で何か便利なものが出来ないかと考えていたころの話しであるが、ある時多くの人に混じって交差点で待っていると、歩行者用の信号が全部点灯した状態に見えて、信号が青になってもわからない状態であった。西日がランプの反射板に反射して、赤や青の色フィルターを照らしたのである。
【路上での閃き!】
このとき急に調光ガラスのことが頭に浮かんだ。それは信号ランプの全面にこのガラスを設けて、ランプの点灯と同期して透明に切り替えれば、太陽光による反射の問題を解決できると。
これは信号灯以外にも自動車のブレーキランプ等にも応用と考え、実験を進め特許出願した。偶然の閃きは常に問題を意識していると身近にあるのかも知れない。
ただ現在は、信号機のランプも発光ダイオード型が主流になってきたので、反射板による擬似発光の問題は少なくなってきている。
偶然による偉大な発明!
- 2008/06/23(月) 01:47:15
またまた偶然のヒントによる発明品である。
【キャンディが溶けて電子レンジの発明】
電子レンジの発明は、米国の会社レイセオンの研究者の偶然の出来事により生まれた。第2次大戦の終戦直後に、レーダーの平和利用を研究していたときのことである。レーダーはマイクロ波を発生する磁電管(マグネトロン)を利用して作られていた。
あるとき研究員のパーシー・スペンサー博士が実験をしていると、ポケットにいれておいた棒型キャンディが溶けたことに気づいた。不思議に思いポップコーンの素や卵を磁電管のそばに置いて試してみた。観察しているとポップコーンの素ははじけてふくらみ、卵は温かくなっていたのだ。
このときマイクロ波のエネルギーは食物を加熱するという特性を発見し、電子レンジの発明になっている。
キャンディは溶けるものといった固定観念が邪魔をすると、この発見は得られていない。
【ドライアイスがテフロンを生んだ?】
テフロン加工のフライパンは、フランスでの偶然の産物である。デュポン社の研究員ロイ・J・プランケットは、新しいフロン開発の為にTFEガスを数本のボンベに入れて、ドライアイスで冷やしてその日の実験を終了した。
翌日、そのボンベを使用しようとするとTFEガスは出てこなく、ボンベの中には白い固体が出来ていた。ドライアイスの温度と適度な圧力がなしえた産物である。これを色々分析すると新しい性質がいろいろ発見されたのである。多くの薬品にも強く、水により腐食することもない。この新しい物質の製造方法を確立して特許出願したのである。
フライパンにテフロン加工するには、その後多くの人の技術検討が加わることとなるが、この偶然の発見により、こびりつかない、傷もつきにくい調理器が誕生したのである。
【偶然への敏感な反応】
ここまで偶然による発明を見てくるとアイデアを得るヒントが見えてくる。ある課題にひたむきに取り組んでいる姿がある。試行錯誤を繰り返し粘り強く実験を繰り返している。その中で悩んでいると、身近に起こった偶然が解決のヒントになるのだ。
それは近くの人の会話からも偶然得られたりもする。この課題に対する姿勢や思い入れが、見逃しなちな日常の偶然を解決のヒントとして与えてくれるのである。
偶然を味方にする秘訣とは?
- 2008/06/11(水) 00:04:26
世界には大きな発明が偶然の効果により生まれている。今回は世界の発明で偶然により生まれたものを探り、この偶然を呼び込む秘訣を考えてみたい。
「成功の秘訣は1%のひらめきと99%の努力」……かの発明王、トーマス・エジソンの有名な言葉だ。発見のきっかけは偶然だが、発明品を世に出す為には多くの努力や苦労が積み重ねられている。この偶然による発見は、ちょっとした遊び心やいつもと違う行動によりもたらされることが多い。世界の大発明もこのちょっとした出来事から生まれている。
【望遠鏡はオランダの眼鏡師の偶然から】
望遠鏡の発明は、オランダの眼鏡師が凸レンズ(老眼鏡)に凹レンズ(近眼鏡)を偶然重ねたところ、遠くにある教会の塔が大きく見えたことにより生まれたと伝えられている。このレンズの組み合わせで望遠鏡を作り、1608年に特許出願がなされている。
ガリレオ・ガリレイはこのニュースにより自作の望遠鏡を作り、天体を観測して土星の環を発見し、木星のまわりに4個の衛星を発見した。また太陽の黒点を発見したりと、多くの功績を残すこととなった。
偶然のヒントをものにする観察力、洞察力は能力だ。皆が磨くことができる。そして、この発見をいち早く利用して新たな発見を見つけるのも能力だ。それには常に課題を明確に持ち、考える意識が重要といえる。



